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当院の眼瞼下垂外来が目指すもの

当院の眼瞼下垂外来は、「見た目の改善」だけでなく「見え方と生活の質の向上」を重視し、形成外科専門医が一人ひとりの症状や生活背景に合わせた治療を行っています。

眼瞼下垂を放置すると、視野障害の進行や眼精疲労の悪化、転倒リスクの増加など、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。また、小児の先天性眼瞼下垂の場合は、視力の正常な発達を妨げ、弱視の原因となるため、より早期の対応が必要です。

「年齢のせいだから」「生まれつきだから」とあきらめる前に、まずはご相談ください。患者さまの日常生活での不便さや苦労を理解し、最適な治療法を一緒に考えます。

  • まぶたが重く、目を開けづらい
  • 視界の上部が欠けて見えにくい
  • 額にしわを寄せて眉を上げないと目が開かない
  • 慢性的な頭痛や肩こりに悩んでいる
  • 眼精疲労が強く、読書や運転がつらい
  • 外見上、眠そうに見える、左右差が気になる
  • まぶたの落ちくぼみが目立つ

このようなお悩み・症状をお持ちの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

保険診療の対象

当院では下記条件を満たす方を対象に保険診療を行っております。

  • 視野の妨げや日常生活への支障がある方
  • 医学的に治療が必要と判断される方

※美容目的のみの治療は対象外です

眼瞼下垂症とは

眼瞼下垂症とは、まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)や腱膜の機能が低下し、上まぶたが下がって視野が狭くなる状態を指します。先天的に生じる場合と、加齢・コンタクトレンズの長期使 用・外傷・手術後・神経や筋肉の病気など後天的に生じる場合があります。また、緑内障の点眼薬を長期使用することでまぶたの筋肉や腱が弱まり、眼瞼下垂を発症するケースも報告されて います。

日本人の場合、加齢による眼瞼下垂は意外に多く、「年齢のせいだから仕方ない」と考えられがちですが、放置すると視野障害の進行、慢性的な頭痛や肩こり、小児では弱視の原因となるな ど、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。

特に重度の眼瞼下垂では、視界を確保するために常に額の筋肉を使って眉を上げ続ける必要があり、これが慢性的な頭痛や肩こり、眼精疲労の原因となります。また、視野が狭いことで転 倒リスクが高まるなど、QOL低下や安全面での懸念もあります。

こうした眼瞼下垂は個人の健康だけでなく生活の質に大きく関わる問題であり、早期の診断と適切な治療が求められています。

眼瞼下垂外来の流れ

  1. 予約・問診
  2. 診察・検査
  3. 治療方針の決定
  4. 手術
  5. アフターフォロー

診察は完全予約制となっており、初診から電話予約にて承っております。ご高齢の方や通院が難しい場合には、在宅での手術にも対応可能です。

  1. 予約・問診

    お電話にて初診予約を承ります(※)。受診時には症状、生活への影響、既往歴などについて詳しくお伺いします。問診にはお時間を頂戴しますが、治療の大事な要素になりますのでご協力をお願いします。
    (※)キャンセルの場合は、お早めにご連絡ください。

  2. 診察・検査

    眼瞼挙筋機能検査、写真撮影、採血検査(一般採血・感染症チェック)などを行います。検査全体で15〜20分程度を要します。現在の症状の程度や原因について評価を行います。

  3. 治療方針の決定

    検査結果を踏まえて、手術の適応や方法についてご説明します。健康保険の適用範囲での治療のみを対象としており、軽症例は経過観察となる場合もあります。美容目的のみの治療は対 象外です。

  4. 手術

    眼瞼下垂治療の基本は外科的治療です。当院では挙筋前転術(腱膜前転法)を標準的な方法として実施しており、皮膚弛緩性眼瞼下垂に対しては切開重瞼術、余剰皮膚切除術、埋没重瞼術なども行います。

    手術日は診療スケジュールに応じて調整いたします。

    手術は局所麻酔下で行い、片側約30〜60分、両側約60〜90分を要します。筋膜移植や吊り上げ術が必要な場合には、感染リスクを考慮し、連携先の済生会病院形成外科へご紹介するこ ともあります。

  5. アフターフォロー

    術後の経過を確認しながら、回復状況や日常生活への復帰についてサポートします。抜糸は術後5〜7日、その後1か月、半年にも経過観察のための通院をお願いしています。腫れのピークは術後2〜3日目、内出血は2〜3週間で消退し、最終的な仕上がりは3〜6か月で完成します。

手術について

手術方法

  1. 挙筋前転術(腱膜前転法)

    まぶたを持ち上げる筋肉の腱膜を前方に移動させ、しっかりと固定する標準的な方法です。視機能の改善に優れた効果があります。

  2. 皮膚弛緩性眼瞼下垂に対する治療

    余剰な皮膚を切除する方法や、切開重瞼術、埋没重瞼術などを症状に応じて選択します。

  3. 筋膜移植や吊り上げ術

    重度の症例で必要な場合は、感染リスクを考慮し済生会病院形成外科へご紹介します。

麻酔・所要時間

局所麻酔(左右それぞれ約1ml)で行い、静脈麻酔は使用しません。手術時間は片側約30〜60分、両側約60〜90分です。

術後の経過と注意点

  • 腫れのピーク:術後2〜3日目
  • 内出血:2〜3週間で消退
  • 一過性の乱視の変化あり
  • ガーゼは使用せず軟膏保護のみ
  • 運転:当日は不可、翌日以降は腫れの程度により判断
  • 入浴・洗顔:当日は濡らさず、翌日から可能。洗顔後は軟膏を塗布
  • 抜糸:術後5〜7日
  • 経過観察:1か月、半年にも通院

リスク・合併症

出血、腫れ、内出血、左右差の残存、再手術の可能性、角膜刺激、ドライアイ症状、術後出血による再手術の可能性(まれ)などがあります。これらのリスクについては術前に詳しくご説明い たします。

治療費について

当院の眼瞼下垂外来では、健康保険の適用範囲内での治療のみを対象としています。美容目的のみの自費診療は行っておりません。

保険診療(3割負担の場合)

  • 両側手術:約40,000〜60,000円
  • 片側手術:約20,000〜30,000円

※検査・処方込みの概算です

よくあるご質問

手術は痛いですか?
局所麻酔で行いますので、麻酔時にチクッとした痛みがあります。術中に痛みがあれば追加麻酔で対応しますので、我慢せずにお伝えください。
ダウンタイムはどのくらいですか?
腫れのピークは術後2〜3日目で、内出血は2〜3週間で消退します。最終的な仕上がりは3〜6か月で完成します。
仕事復帰はいつからできますか?
翌日から可能ですが、接客業など人前に出るお仕事の場合は2〜3日の休養を推奨しています。
左右差は完全に治りますか?
できる限り調整しますが、元々の顔の左右差もあるため完全対称にすることは困難な場合があります。
運転はいつからできますか
当日は不可です。翌日以降は腫れの程度を確認してから再開してください。
視力に影響はありますか?
一時的に乱視になったり、物がぼやけて見えたりすることがありますが、多くは自然に改善します。
再出血のリスクはありますか
ごくまれに術後出血で再手術が必要になる場合があります。術後は安静を心がけてください。
相談だけでも受診できますか?
もちろん可能です。診察を通じて状態を確認し、手術が本当に必要かどうかを一緒に判断します。
在宅での手術は可能ですか?
日常生活で大きな支障があるにもかかわらず通院が難しい場合には、在宅での手術にも対応可能です。詳しくはお問い合わせください。

患者さんへのメッセージ

眼瞼下垂は「年齢のせいだから仕方ない」と考えられがちですが、放置すると視野障害や頭痛、肩こりなど、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。また、先天性の場合には視力の 発達に影響を及ぼすこともあります。

当院では、形成外科専門医としての経験を活かし、見た目の改善だけでなく「見え方の改善」を重視した診療を行っています。健康保険の範囲内で医学的に必要な手術を提供し、無理に自 費診療を勧めることはありません。

ご高齢の方でも安全に手術を受けていただけます。また、日常生活で大きな支障があるにもかかわらず通院が難しい場合には、在宅での手術にも対応可能です。 「もしかして眼瞼下垂かも?」と思ったら、まずはご相談ください。診察を通じて、手術が本当に必要かどうかを一緒に判断し、最適な方法をご提案いたします。

診察のご予約

診察は完全予約制となっております。ご来院前に必ずお電話にてご予約をお願いいたします。

電話予約: 086-259-1335 受付時間: 月曜日~金曜日 9:00~17:00